文部科学省は国内の大学に対し、7年に一度、第三者機関による大学評価を義務づけているそうだ。この大学評価を行う機関はいくつかあるが、その中でももっとも厳しいといわれているのが大学基準協会。
2009年3月23日、この大学基準協会が平成20年度の大学評価の結果を公表した。公私立大学44大学が申請し、そのうち5大学は「保留」判定となったという。
保留になった5大学の場合、大幅な定員割れをしている、逆に定員を超過している、資格のない教員に大学院での論文指導をさせている、などの問題点が指摘されている。
下記ページに認証を得た大学と保留になった大学の詳しい評価結果がPDFファイルで公開されているので、大学選びの際にはぜひチェックするべきだろう。
大学基準協会大学評価抽象的な「建学の精神」とか「教育方針」などは大学側の主張をそのまま掲載しているものの、入学者数や教員数、財務状況など、具体的に数値化できる部分についてはけっこう細かく問題点の指摘がなされている。
全体としては、いくら大学が喧伝する理念や教育内容がご立派でも、学生が集まっていない大学はダメ、財務基盤が脆弱な大学はダメ、という基準で評価しているように読める。
ところで認証を得た大学だからといって安心はできない。評価結果をよく読むと、認証されている大学にも、いろいろ問題があることがわかる。
さらに、このような認定評価では表に出てこない問題もある。
たとえば前述の「無資格教員が論文指導をしていた」という問題だが、ここでいう「無資格」というのが、いわゆる「マル合教員ではない」ということなら、筆者としては「マル合教員ならいいのか?」と問いたい。
私大の大学院では、しばしば国立大を定年になったマル合教授を迎えるケースがある。国立大の定年はおよそ65才前後だが、私大の定年は70才前後のところが多い。つまり国立大定年後、さらに5年ぐらい私大に勤務できるということ。しかし、この年齢になると、中には記憶力、判断力がかなり低下していて、とてもまともな指導ができるとは思えないケースもある。
国立大定年の教官が私大の大学院指導教員になるのは一種の天下りであり、教育的な面で極めて弊害の多い慣習だ。
大学基準協会の評価結果を読むと、しばしば以下のような指摘が見られる。
専任教員の年齢構成に関して、61〜70歳の教員の比率が、○○学部で36.9%、○○学部で47.7%、○○学部で39.3%、○○学部で40.0%と高い。
このような大学は、天下り教員が多い可能性が高いといえる。
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マル合?***
【追記】
大学評価を行っている機関には、他に以下の2団体がある。
(独立行政法人)大学評価・学位授与機構
(財)日本高等教育評価機構前者は、もともとは防衛大学など、文科省管轄ではない高等教育機関の卒業生に学士号を与えたり、短大専攻科修了生に学士号を与えたりするための「学位授与機構」として発足したものだが、その後、大学評価も行うようになった。昨今、話題となっている独立行政法人だ。3つの認定組織がある、というのも、よく考えれば無駄な話だ。
(2009.11.06加筆修正)
posted by 城名山粋太 at 08:41|
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